

「ここに住んで40年ほどになりますが、以前はこの辺りにはメタセコイアの木が100本もあって建物を囲んでいたんですよ。今は30本ほど残ったぐらいです。」と話すのは、「どんぐり山を守り育てる会」代表の古川いつ江さん。コナラやアベマキが茂る『どんぐり山』や『きのこ山』、『ひょうたん山』は千里緑地の一部として残されてきた。しかし近年、この『どんぐり山』や『きのこ山』は落ち葉や表土が流出して、木の根がむきだしになり、森全体が衰退してしまう。
「やはりこれからもこの自然を後世に残していきたかったのです。それで同じ思いの方たちとこの会を発足させました。この山たちを修復し再生させたいというのが活動を始めるきっかけでもあります。現在は、落ち葉を拾い集めて腐葉土を作って共同花壇の肥料にしたり、土留めを作ったり、苗の育成を見守ったりと、皆さん都合のいい時に参加して作業してくださっています。」
2008年度にはグッドデザイン賞や第27回
緑の都市賞の都市緑化基金会長賞などを受賞

しかし、積極的な活動の反面で、メンバーの高齢化という悩みも抱えている。『どんぐり山を守り育てる会』のメンバーは、この地に昔から住んでいる高齢者が多く、山での力仕事が大変なのも現状だ。「ここに来ると遠慮なく冗談を飛ばし気分転換にもなりますが、この自然を子どもたちに残すためにも、若いお父さんやお母さんたちにも参加してもらえたらと思います。」
ふだんはフェンスで囲まれており中には入れないが、メンバーが活動中は入れるので、近所に住む子どもたちが自然と集まり遊んでいるそう。
最近では、東豊台小学校の子どもたちと木の成長を定期的に調査したり、幼稚園児たちを招いて自然観察会やどんぐりで工作したりするなど、地域の子ども達との交流イベントも実施している。地域住民と連携を図りながら良好な保全育成活動を展開し、2008年度にはグッドデザイン賞や第27回緑の都市賞の都市緑化基金会長賞などを受賞した実績もある。

「春には緑が生い茂って森林浴ができるほど気持ちいい。ここが、早く昔のように子どもたちの遊び場に戻り、地域の人たちが散歩できるようなコースになるのが私たちの楽しみでもあります。子どもたちも中に入るのを楽しみにしてくれていると思いますよ。これからもこの活動に賛同いただく方がもっと増えると嬉しいですね。毎月第3日曜日には、赤いエプロンを付けて作業していますので、遠慮なく声をかけてください。」と元気で、ハツラツとした古川さんは話してくれた。
「子どもがここで育ち、どんぐり山は遊び場でしたから大切に残したいという気持ちと、地域のものですから、団地内だけでなく代々ここの子どもたちに譲っていきたいという思いで参加しています。」と40年在住の女性や、「建て替えを機にコミュニティに参加して、皆さんと仲良くなると抜けられなくなりました。ここを良くしたら新しい人が来ても喜んでもらえるんじゃないかと思って。」という30年在住の男性など、この地に愛着を持った方たちの力でここの自然は守られているようだ。
落ち葉を拾い集めて腐葉土を作って共同花壇の
肥料にしたり、土留めを作ったり、苗の育成を見守ったりと、皆さん都合のいい時に参加して作業してくださっています。
どんぐり山を守り育てる会
豊中市東豊中町6-5TEL/06-6849-7083
活動日時/毎月第3日曜日午前10:00~12:00
8月は休み



